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住宅出版・SP 2017/12/05

あの時、こう撮った(4)

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 こんにちは。カメラマンの森島です。2017年も師走となりました。
今年は、本当にあっという間でした。
風邪も流行っているようですね。気をつけて新年を迎える準備をしていきたいですね。

さて、今日の投稿はひさしぶりの「あの時、こう撮った」その第4回。
イエタテの撮影から記事を書いてみたいと思います。

 

まずは、下の写真を見てください。この写真はとある住宅の和室です。
住宅雑誌に掲載するなら、どのように撮影したものが正解だと思いますか?

 

この和室はリビングから繋がる空間にあり、しかも、一段高い位置に設置されていて、扉で仕切ることもできるようになっています。

そこでの撮影はこんな手順が考えられるのではないでしょうか?

 

1.和室とリビングの床との繋がりを意識するかしないか?

2.斜め構図で奥行きを見せるか、見せないか?

3.あるいは、リビングとの位置関係を強調するために、ソファを入れるか入れないか?

4.ソファの上にものを置いて生活感を出すか出さないか?

などなど。。。構図って難しいですよね。
で、どれが正解か?

 

・・・僕は、この手順は、すべてNGではないかと思うのです。

 

一番大切なことは、この和室を観察し、どうしてこの造りになったかということと、その和室を誌面でどう伝えたいのか?

それを最初に考えることではないでしょうか?

(わからなければ、住んでいる人に聞いてみてもいいし、家を建てた人に聞いてみても、そして、ページの制作担当者と相談しても良いのです。)

たとえば、こんなことを考えてみます。

A.和室を一段上げることでリビングから見た時の和室空間を広く見せるように設計したのかな。
それなら、リビングの床まで含めて撮影しようかな。

B.篭れることを誌面で強調したいのかな。それなら、その空間が箱になっていることがわかるように撮影しよう。

C.和室からリビングを見た時の目線を高くすることで、リビングが広く見えるようにしているなぁ。
なるほど、それなら、和室からリビングを見渡すような写真を撮ってみようかな。

こうした造りへの思考を想像して、構図に反映させて、さて、どれで行こうか相談しよう。
つくるというのは、こうしたことから始まっているはずですし、だから面白いのではないかしら。

そして、このA.B.Cの思考手順を通して見えてきたことは、なんだろう。
それは、

この和室は、独立した和室ではなくて、リビングの一部として機能する和室にしたかったのだ。

ということでした。
もちろん、撮った写真を見ればわかるのですが、撮影前に現場で思い至らないこともあるでしょう。


撮る前に、なぜ撮るのか考える。それを考えるためには、被写体のことをもっと詳しく知らないと考える材料が足りなくなる。
勉強も必要ですし、訓練だと思いますが、それで、はじめて、最初の1.2.3.4の手順となるのだと思います。
でも、こうした撮影では、大抵、住んでいる人や建てた人がそばにいるんですよね。

だから、まずは、目に見えたものがどうしてこうなったのか聞いてみる。
それが、一番早く目的の写真を得る方法だろうと思います。

最後に、この写真、実際に使われた写真は上段の真ん中のものでした。
リビングの写真と並べて、写真を説明する文章がついて、はじめて誌面で機能する写真。

来年は、こうした被写体と被写体に関わる人とのコミュニケーションをもっと意識して撮影したいと思います。
少し早いですが、みなさま、良いお年をお迎えください。

一年間、ありがとうございました!

 

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