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出版・SP 2020/10/15

シビレた写真 〜スナップ写真の構図考〜

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こんにちは。カメラマンの森島です。
今日ご紹介する写真は僕が撮ったものではありません。弊社のディレクターが取材時に撮影したものです。
僕はこの写真に大変感銘を受けました。
いい写真は一週間経ってもいいと思えるものこそ本物とかつて教わったことがあります。
この写真を最初に見てからすでに13日経過(笑)我慢できずにブログに書いてしまいます。


このときはモデルを使った写真を撮影していたのですが…
その前にモデルとはなんでしょうか?
新明解国語辞典によると「模型、見本、手本。模範。」という意味が出てきました。

つまり、今回のモデルの役割はこの船の乗客の見本、さらに、この見本を使って、船旅の魅力を表現しようというものです。
弊社が刊行するフリーマガジンの「イエタテ」では、お住いの方にモデルになっていただきながら撮影をしていますが、一番伝えたいことはお住いの家の魅力です。そのこととよく似たことです。
もちろん、お住いの方に取材撮影を楽しんでもらうことはだいじなことです。


では、この写真のどんなところが良いのでしょうか。
絵柄を読んでみましょう。

まず広い画角で写るレンズを選んでいます。
次に大胆にも画面中央に顔の見えないモデルを配し、その奥に航跡と周辺の景色が広く入ってくるようにフレーミングしています。

きっとこの撮影の最初の思考の発端は、目に映ったおおまかな景色なのでしょう。
けれども、モデルを意識していないわけではなく、リラックスした手と、風になびいていない髪に船上の様子(つまり穏やかであるということ)を語らせているように見えます。

しかも、モデルはプロのモデルではありません。おそらくはふとした瞬間を反射的にシューティングした。

さらに写真をよく見てみるために、目を3秒閉じてからパッと開けてみます。
すると僕には最初に景色と手のハイライト(光の当たっているところ)が印象に残り、続いて、髪、航跡や波。
こんな感じで目に入ってきました。
伝えたい順番になっていると思います。

撮影した本人はすっと自然に撮っているのですが、なかなかできることではありません。
これまでの自分の撮影経験を振り返っても、気にするところはまず目の前にいる人の表情になってしまうか、もっと引いて全てを説明的に撮ってしまうケースが多いものです。それだと画面構成が平凡になって印象としては弱くなります。
顔の見えない人物を画面中央に配すなどという芸当は思いもよらないものですし、思いついたとしても撮る勇気が出ないでしょう。

もちろんこの写真は好みが分かれる、写真を読み慣れていないと理解するのが難しい部類の写真だと思います。
けれども、船旅の魅力を表現することを第一に考えている証拠、結果じゃないかなと思いました。

つまり、このスナップ写真はある意味、相当写真!!
(何かで読んだのですが、写真は動画と異なって、ある時間の流れを写し止めることで、その前後の時間を想像することができるメディアです。)


今日は長々語ってしまいました。
この考えた方も取り入れて、また次の撮影から頑張ってみたいと思います!
(この考え方をベースに読まずに見るだけで伝わる写真にするにはどうしたらよいか。それを考えることも重要ですね。)


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